| 長門 将司 | 研究テーマ:流路内流れにおけるビンガム流体中の粒子に働く揚力に関する数値解析 |
| 研究内容 | |
懸濁液のレオロジーを理解することは,様々な分野において重要である.懸濁液は一般に非ニュートン性を示し,せん断速度とせん断応力の関係により,ビンガム流体,ダイラタント流体,擬塑性流体に分類される.先行研究として,SegréとSilberbergは慣性の働く管内流れにおいて,粒子がある一定の平衡位置に集約することを明らかにした.またHuらはSegré-Silberberg効果による懸濁液粒子の平衡位置は溶媒のべき乗則流体におけるべき乗則指数が大きいほど流路中心に向かって移動することを示した.Tanakaらは溶媒のべき乗則流体におけるべき乗則指数の違いが相対粘度に与える影響を調査した.Tomiokaらは非ニュートン流体としてHerschel-Bulkleyモデルを用いた単一粒子を含む懸濁液の解析を行い,溶媒部の非ニュートン性が単一粒子の平衡位置と相対粘度に与える影響を調査した.しかし,Tomiokaらの研究では特定のビンガム数の条件下でのみ調査が行われ,さらなる網羅的な研究が必要である.そこで,本研究ではより高いビンガム数の条件で,ビンガム流体を溶媒とする2次元流路内の単一剛体粒子に注目する.最終的にはビンガム数が単一剛体粒子の相対粘度に与える影響を調査することを目指しているが,その前段階として,ビンガム数が粒子に作用する揚力に及ぼす影響を調査した. |
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| 研究業績等 | |
【卒業論文】 “非ニュートン流体中における単一剛体粒子の揚力特性に関する基礎研究”,京都工芸繊維大学,2025年2月.
【国内会議発表】
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