| 森本 晴樹 | 修士論文:血漿の非ニュートン性が赤血球懸濁液のレオロジー特性に与える影響の数値解析 |
| 研究概要 | |
血液は血漿中に赤血球が浮遊する懸濁液であり,赤血球は周囲の流体特性や自身の特性に依存して運動モードを変化させることが知られている.代表的な運動として,膜が変形しながら流動するtank-treading運動や,赤血球自体が回転しながら流動するtumbling運動がある.これらの運動モードの変化は血液の非ニュートン的性質に寄与し,血液のレオロジー特性を理解する上で重要である.本研究では,せん断流下における赤血球の運動モードを決定するパラメータの一つである内外粘度比に着目した.運動モードの変化点となる内外粘度比を臨界内外粘度比と定義し,血漿の非ニュートン性を示すべき乗則指数や,赤血球の形状の特性を示す還元面積が臨界内外粘度比に与える影響について調査した.その結果,べき乗則指数の増加により臨界内外粘度比が減少し,一方で還元面積の増加により臨界内外粘度比が増加する傾向が確認された.また,運動モードの変化に伴い固有粘度が変化することが確認された.この運動モードの変化に伴う粘性の変動は,流体力学的抵抗に大きく影響を及ぼし,血流中の局所的なせん断応力の変化と密接に関連していると考えられる. |
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| 研究業績等 | |
【卒業論文】 “三次元ランダム配向する楕円体強化基材を含む複合材料の巨視的な物理特性の解析”,京都工芸繊維大学,2023年2月.
【修士論文】 “血漿の非ニュートン性が赤血球懸濁液のレオロジー特性に与える影響の数値解析”,京都工芸繊維大学,2025年2月.
【学術論文】
【国際会議発表】
【国内会議発表】
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