| 古閑 幹 | 修士論文:肺気道の面外配置構造における分岐形状が気道抵抗と流量分配に与える影響の数値解析 |
| 研究概要 | |
気道抵抗は慢性閉塞性肺疾患の検査や治療において重要な物理パラメータである.現在,気管支樹の形状から気道抵抗を推定する方法が検討されているが,分岐を有する気道の気流には偏心や剥離など複雑な気体力学が関与しており,分岐部における局所的な流体抵抗を考慮する必要がある.したがって,分岐形状と流体抵抗の関係を明らかにすることは,形状測定に基づく簡便な肺機能検査の開発に貢献する可能性がある.本研究では,気道抵抗と分岐の幾何学形状との関係を調査した.計算モデルとして三次元分岐モデルを採用し,単純なY字モデルと面内・面外配置の多世代モデルの2種類を用いた.流れ場の計算は,Altair Engineering社によるHyperWorks CFDを用いて行った.その結果,分岐角度に起因する流れの剥離の広がりが,分岐部における局所的な流体抵抗を増大させることが確認された.また,レイノルズ数と分岐角度が気道抵抗に与える影響は,2種類のモデルで同様の傾向だった.これより,Y字モデルから多世代モデル全体の気道抵抗を重ね合わせて推定できる可能性が示唆された.さらに,面内配置構造に比べてより均等な流れ分布を示す面外配置構造は,Y字モデルとの気道抵抗特性の類似性が高かった. |
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| 研究業績等 | |
【卒業論文】 “肺気道における分岐構造の幾何学形状が気流特性に与える影響の数値解析”,京都工芸繊維大学,2023年2月.
【修士論文】 “肺気道の面外配置構造における分岐形状が気道抵抗と流量分配に与える影響の数値解析”,京都工芸繊維大学,2025年2月.
【国際会議発表】
【国内会議発表】
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