| 金子 祐希 | 修士論文:脈波伝播現象における血管壁の力学特性と脈波の周波数特性が壁面せん断応力分布に与える影響の流体構造連成解析 |
| 研究概要 | |
粥状動脈硬化症は,虚血性心疾患の危険因子であり,壁面せん断応力(WSS)との関連性が示唆されている.動脈硬化の診断指標として,脈波波形解析が注目されている.病変部位近傍の脈波を入射波と反射波に分離することで,反射波の動態から病変部位の性質を抽出できる可能性がある.しかし,3次元解析において脈波の分離を行った研究は少ない.本研究では,3次元流体構造連成解析によって脈波伝播現象を再現し,血管壁の力学特性や脈波の周波数特性がWSS分布や脈波の分離精度に与える影響について調査した.その結果,動脈硬化の進展に伴う血管壁の力学特性の変化や,脈波の周波数の差異はWSS分布に影響を与えることが示唆された.また,低ヤング率及び低流入速度波長条件においては比較的精度の良い脈波の分離が行えた.これより,3次元解析で脈波の分離を行う際には,血管壁の力学特性や脈波の周波数特性を考慮する必要があることが示唆された. |
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| 研究業績等 | |
【卒業論文】 “ガラス繊維/ポリエステル複合材料の巨視的弾性係数に及ぼす繊維偏在の影響に関する研究”,京都工芸繊維大学,2023年2月.
【修士論文】 “脈波伝播現象における血管壁の力学特性と脈波の周波数特性が壁面せん断応力分布に与える影響の流体構造連成解析”,京都工芸繊維大学,2025年2月.
【学術論文】
【国際会議発表】
【国内会議発表】
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