| 原口 大輔 | 修士論文:分岐を有する流路内の非対称な流れ場における粒子挙動の数値解析 |
| 研究概要 | |
近年,慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療方法は吸入療法が主流となっている.吸入療法の治療効果を高めるためには薬剤粒子を効果的に患部へ沈着させることが求められる.これまでにも肺気道内部の粒子沈着に関する多くのシミュレーションが行われてきた.その際,計算コスト削減のため,計算手法にone-way coupling schemeが使用されることが多い.有限サイズの粒子の影響を考慮するためには,流体-粒子間の相互作用を考慮したtwo-way coupling schemeを使用する必要がある.Two-way coupling schemeではマグナス効果に起因する揚力,サフマン揚力,壁効果の三種類の揚力を捉えることができる.本研究では,two-way coupling schemeを使用し,特に,粒子に作用する慣性の影響が無視できない環境下において気管支分岐部での流量分配と粒子分配を調査することを目的とする.計算では,流量が左右に等分配されないような流れ場を再現し,分岐部での粒子挙動を調査した.その結果,粒子のマイグレーションにより,粒子が分岐流路内の流量分配を分断する境界線を跨ぐことを確認した.この結果は,慣性の影響が無視できない環境下において,分岐部における流量分配と粒子分配に差異が生じる可能性があることを示唆している. |
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| 研究業績等 | |
【卒業論文】 “気管支モデル内の二次流れを含む振動流計測”,立命館大学,2023年2月.
【修士論文】 “分岐を有する流路内の非対称な流れ場における粒子挙動の数値解析”,京都工芸繊維大学,2025年2月.
【学術論文】
【国際会議発表】
【国内会議発表】
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