奥井 貴博  修士論文:懸濁液の二分散性がレオロジー特性に与える影響に関する数値解析
研究概要

 懸濁液のレオロジー特性を理解することは,幅広い分野の発展において重要である.しかし懸濁液内の微視的な粒子分散状態が巨視的なレオロジー特性に与える影響に関する調査は少ない.また,自然界に多く存在する多分散懸濁液の性質を解明する上で,その基礎研究として二分散懸濁液のレオロジー特性を調査することは重要である.そこで本研究では,懸濁液の二分散性がレオロジー特性に与える影響を明らかにするため,正規化格子ボルツマン法及び仮想流束法を用いて単分散懸濁液と二分散懸濁液の数値解析を行った.その結果,ある条件下で,二分散懸濁液の相対粘度は大粒子のみの単分散懸濁液の相対粘度と概ね等しい値を示した.このとき,粒子の確率密度関数は同様の傾向を示すことが確認された.以上より,特定の条件下で二分散懸濁液のレオロジー評価を行う際,大粒子のみの単分散懸濁液を用いることで同等の評価ができることが示唆された.

研究業績等

 【卒業論文】

 “平行平板間流れ内における剛体楕円粒子挙動に関する数値解析”,京都工芸繊維大学,2021年2月.

 

 【修士論文】

 “懸濁液の二分散性がレオロジー特性に与える影響に関する数値解析”,京都工芸繊維大学,2023年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 奥井貴博,福井智宏,“2次元Poiseuille流れにおける二分散懸濁液のレオロジーに関する数値解析”,日本機械学会 第100期流体工学部門講演会,熊本,2022年11月.
  2. 奥井貴博,福井智宏,森西晃嗣,“平行平板間内流れにおける二分散粒子挙動に関する数値解析”,日本機械学会 第99期流体工学部門講演会,on-line,2021年11月.

 

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