今井 克馬  修士論文:2次元Poiseuille流れ内で自転運動する円形粒子に作用する揚力の数値解析
研究概要

 懸濁液のレオロジー特性を決定する要因の1つに懸濁粒子の空間配置があり,粒子は慣性の影響を受けて流れと垂直の方向に移動するため,粒子に作用する揚力の理解が重要となる.流路内における揚力は様々な要素に起因するが,粒子の回転に起因する揚力に関する議論は少ない.本研究では,微視的な粒子の運動が懸濁液の巨視的なレオロジーに与える影響を明らかにすることを目的とし,格子ボルツマン法および仮想流束法を用いて粒子周り流れの数値解析を行い,2次元Poiseuille流れ内において任意の角速度で能動的に自転運動する粒子に作用する揚力について調査した.結果として,角速度と揚力は線形関係を示し,流路内における粒子の平衡位置は角速度に依存して変化した.また,流路壁面付近において,角速度の増加に伴って流路中心に向かう揚力が増加する傾向が見られ,粒子に作用する壁面反力は粒子の位置と角速度に依存することが示唆された.

研究業績等

 【卒業論文】

 “振動運動する遊泳物体の流路内における挙動の数値解析”,京都工芸繊維大学,2021年2月.

 

 【修士論文】

 “2次元Poiseuille流れ内で自転運動する円形粒子に作用する揚力の数値解析”,京都工芸繊維大学,2023年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 今井克馬,福井智宏,“流路内を流下する剛体円形粒子の自転運動が揚力に与える影響に関する数値解析”,日本機械学会 関西支部 第98期定時総会講演会,30603,京都,2023年3月.

 

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