岡本 有希  修士論文:粘弾性皮膜固体の内外粘度比が固体の運動や懸濁液の粘度に与える影響に関する数値解析
研究概要

 粘弾性皮膜固体は赤血球のように,流れ場に対応するために様々な運動や変形をみせる.その際の固体の挙動やそれにより変化する流体の流動特性(見かけ粘度)は,固体の物性値や流路に対する相対的な固体の大きさなど,様々な要因により決定するため,非常に複雑であり,未解明な部分が多い.そこで本研究では,固体の物性値の中でも,固体内部流体と外部流体の粘度比をパラメータとして導入し,内外粘度比が固体の挙動や流体の流動特性に与える影響について調べた.流れ場は2次元せん断流れとし,正規化格子ボルツマン法,Spring network modelおよび仮想流束法を用いた.結果として,内外粘度比が約5.5のときに運動モードが変化することがわかった.また,固有粘度(見かけの粘度)は運動モードが変化する臨界粘度比付近で最小値をとることが示唆された.さらに,キャピラリー数が高くなることで,その臨界粘度比は高くなる傾向が見られた.

研究業績等

 【卒業論文】

 “平行平板間を流れる剛体粒子の挙動が流れに与える影響の数値解析”,京都工芸繊維大学,2020年2月.

 

 【修士論文】

 “粘弾性皮膜固体の内外粘度比が固体の運動や懸濁液の粘度に与える影響に関する数値解析”,京都工芸繊維大学,2022年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 岡本有希,福井智宏,森西晃嗣,“2次元流れ内における粘弾性皮膜固体の粘度比の影響に関する数値解析”,日本機械学会 第99期流体工学部門講演会,on-line,2021年11月.
  2. 岡本有希,福井智宏,森西晃嗣,“平行平板間を流れる剛体粒子の挙動が流れに与える影響に関する数値解析”,日本機械学会 関西学生会 2019年度学生員卒業研究発表講演会,DVD-ROM,京田辺,2020年3月.

 

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