鄭 俊  修士論文:揚力型垂直軸風車の始動性能向上のための補助翼効果の数値解析
研究概要

 揚力型垂直軸風車は,風向依存性がなく高い周速比を誇る一方,風速が低い場合自力起動が難しい.そこで,風車の始動性能向上のためにジャイロミル型風車を抗力型補助ブレードと組み合わせた風車モデルを考案した.補助ブレードはジャイロミル型風車の出力を維持するため,タービンの内側に設け,補助ブレードの周速比が1を超えないよう設計したものである.この風車モデルの起動性能を調査するため,物体形状の表現には仮想流束法を,流体計算には2次元擬似圧縮性ナビエ・ストークス方程式を用いて数値解析を行った.結果として,1枚翼においては補助ブレードが主要ブレードのトルク係数をほとんど減少させないことが分かった.しかし3枚翼においてはより複雑な流れ場になり,期待していたほどのトルクは得られなかった.ただし従来のジャイロミル型風車に対し始動トルク係数が39%上昇した.また,補助ブレードの位置を調節することでさらにトルクを得られる可能性が示された.

研究業績等

 【卒業論文】

 “A1050-O異方向摩擦攪拌接合材の一軸引張破断時の試験片形状”,京都工芸繊維大学,2019年2月.

 

 【修士論文】

 “揚力型垂直軸風車の始動性能向上のための補助翼効果の数値解析”,京都工芸繊維大学,2021年2月.

 

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