藤ノ井 大地  修士論文:深層濾過のフィルタ繊維配置が濾過性能に及ぼす影響の流体ー固体連成解析
研究概要

 エアフィルトレーションは家庭や医療,産業など様々な場面で使われている.深層濾過機構は粒子状物質(PM:Particulate Matter)をフィルタ内部で捕捉するため,エアフィルトレーションにおいて重要な役割を果たしている.本研究では格子Boltzmann法,仮想流束法を用いたTwo–way couplingによってエアフィルトレーションの数値解析を行った.さらに,粒子–粒子間,粒子–繊維間相互作用を考慮したDiscrete element methodを用いてParallel,Staggered,Mixedの3種の繊維フィルタモデルの濾過性能を調べた.Mixedモデルは本研究で提案しているフィルタモデルで,StaggeredモデルとParallelモデルが1つのフィルタ内で混在しているフィルタである.本論文では大きく分けて3つのMixedモデルを提案し,総じて30パターンのフィルタモデル解析を行った.濾過解析の結果,Parallel繊維対とStaggered繊維対を交互に配置したMixedモデルでは圧力損失と捕集効率の複合的評価指標であるFiltration factorがParallelモデルやStaggeredモデルよりも高く,より高性能なフィルタモデルとなることが認められた.

研究業績等

 【卒業論文】

 “エアフィルトレーションを想定した単一繊維による単一微粒子捕捉機構のLBM―DEMシミュレーション”,京都工芸繊維大学,2018年2月.

 

 【修士論文】

 “深層濾過のフィルタ繊維配置が濾過性能に及ぼす影響の流体ー固体連成解析”,京都工芸繊維大学,2020年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 藤ノ井大地,福井智宏,森西晃嗣,“深層濾過のフィルタ繊維配置が濾過性能に及ぼす影響の数値解析”,第33回数値流体力学シンポジウム,USB memory,札幌,2019年11月.
  2. 藤ノ井大地,福井智宏,森西晃嗣,“フィルタ繊維と微粒子の相互作用を考慮した深層ろ過現象の流体ー固体連成解析”,日本機械学会 関西支部 第94期定時総会講演会,DVD-ROM,草津,2019年3月.
  3. 藤ノ井大地,福井智宏,森西晃嗣,“格子ボルツマン法を用いた微粒子ろ過の数値解析”,日本機械学会 関西学生会 平成29年度学生員卒業研究発表講演会,p. 3-3,寝屋川,2018年3月.

 

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