安田 智貴  修士論文:サボニウス型風車の出力係数の向上を目指した新しいブレード形状の計算力学解析
研究概要

 サボニウス型風車の出力係数が著しく低い原因は,戻りブレード凸面に作用する流体力による回転抵抗の影響が支配的である.そこで本論文では,サボニウス型風車のブレード形状を変化させ,戻りブレードに作用する回転抵抗を低減することによって,出力係数の改善を目指した.正規化格子ボルツマン法及び仮想流束法を用いて,回転運動するサボニウス型風車周り流れの数値解析を行い,ブレード形状が風車の性能に及ぼす影響について調査した.その結果,本論文で提案した新しいブレード形状は,戻りブレードに作用する流体抵抗を低減することはできなかったが,出力係数が減少する角度において進みブレードのトルク係数が高く,一回転中の出力係数の変動を抑えることができた.また出力係数の平均値を向上させることができ,本論文で提案した新しいブレード形状は従来の半円筒型よりも優れていることがわかった.

研究業績等

 【卒業論文】

 “格子ボルツマン法を用いたサボニウス型風車の回転運動の数値解析”,京都工芸繊維大学,2016年2月.

 

 【修士論文】

 “サボニウス型風車の出力係数の向上を目指した新しいブレード形状の計算力学解析”,京都工芸繊維大学,2018年2月.

 

 【国際会議発表】

  1. Tomoki Yasuda, Tomohiro Fukui, and Koji Morinishi, "Numerical Simulation on the Effect of Blade Shapes on the Power Coefficient of the Savonius Roter", The 11th Pacific Symposium on Flow Visualization and Image Processing, Kumamoto, Japan, 1 - 3 December, 2017, A conference proceedings is stored in USB memory.

 

 【国内会議発表】

  1. 安田智貴,福井智宏,森西晃嗣,“サボニウス型風車のブレード形状が起動特性及び出力係数に及ぼす影響の数値解析”,第31回数値流体力学シンポジウム,USB memory,京都,2017年12月.
  2. 安田智貴,福井智宏,森西晃嗣,“サボニウス型風車のバケット形状が回転運動に与える影響の数値解析”,日本機械学会 関西支部 第92期定時総会講演会,p. 330,大阪,2017年3月.
  3. 安田智貴,福井智宏,森西晃嗣,“仮想流束法を用いたサボニウス型風車の回転運動の数値解析”,日本機械学会 関西学生会 平成27年度学生員卒業研究発表講演会,p. 9-4,大阪,2016年3月.

 

 【受賞】

  1. 平成27年度 関西学生会 卒業研究発表講演会 BPA(Best Presentation Awards),“仮想流束法を用いたサボニウス型風車の回転運動の数値解析”,日本機械学会,2016年3月.

 

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