藤田 雄大  修士論文:微粒子間及び微粒子—膜間の相互作用を考慮した深層ろ過に関する数値解析
研究内容

 深層ろ過現象の解明及び新たな数値モデル構築に向けて,深層ろ過に関する数値解析を行った.本研究では2次元解析を考え,ろ過膜として繊維断面を模擬した円柱を配置し,微粒子を模擬した円柱を流下させる.流体の支配方程式には正規化格子ボルツマン法を,物体の再現手法には仮想流束法を用い,物体間に生じる静電気力等の物理化学的相互作用を模擬するために,微粒子間及び微粒子-膜間に物体間相互作用力を付加した.構築したモデルより,物体間相互作用力の引力成分,ろ過速度,流体の粘性の変化が微粒子の挙動,捕捉率,駆動圧力の時間履歴に与える影響は定性的に妥当な傾向を示すことが確認できた.また,微粒子が速度勾配の急な膜内部を通過すること,微粒子により流路が閉塞されることで透過抵抗は増加することが確認できた.さらに,ろ過膜の繊維配置は幾何学的な偏りが少ない方が理想的であることが示唆された.

研究業績等

 【卒業論文】

 “仮想流束法による微粒子のろ過シミュレーションに関する基礎研究”,京都工芸繊維大学,2015年2月.

 

 【修士論文】

 “微粒子間及び微粒子—膜間の相互作用を考慮した深層ろ過に関する数値解析”,京都工芸繊維大学,2017年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 藤田雄大,福井智宏,森西晃嗣,“仮想流束法を用いたろ過膜の空隙閉塞に関する数値シミュレーション”,第30回数値流体力学シンポジウム,USB memory,東京,2016年12月.
  2. 藤田雄大,福井智宏,森西晃嗣,“仮想流束法を用いた微粒子のろ過に関する数値シミュレーション”,日本機械学会 関西支部 第91期定時総会講演会,p. 404,大阪,2016年3月.

 

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