村上 翔一  修士論文:トンボの羽ばたき飛行における翅の運動パターンが空力特性に及ぼす影響の数値シミュレーション
研究内容

 本研究では,正規化格子ボルツマン法および仮想流束法を用いて,羽ばたき運動するトンボまわりの流れの数値シミュレーションを行い,フェザリング角の平均値と前後位相差を変化させた際の,渦の発生や空力特性を調べた.その結果,前後位相差の有無よりも,フェザリング角が空力特性に与える影響の方が大きいことが確認できた.また,前後位相差の有無に関わらず,1周期の平均揚力はフェザリング角の平均値が60°付近で最大となり,平均推力は平均フェザリング角の上昇に伴って減少した.さらに,前後位相差をつけた場合,フェザリング角によって翅間距離が変わるため,前後翅の干渉の起こりやすさが変化することがわかった.平均フェザリング角が45°では,1周期平均で高い揚力と推力を生みだしたため,前進飛行に適しているのに対し,67.5°では高い揚力を保ったまま平均推力がほぼ0となり,ホバリングに適していると考えられる.

研究業績等

 【卒業論文】

 “仮想流束法を用いた2次元羽ばたき運動周り流れの数値解析”,京都工芸繊維大学,2015年2月.

 

 【修士論文】

 “トンボの羽ばたき飛行における翅の運動パターンが空力特性に及ぼす影響の数値シミュレーション”,京都工芸繊維大学,2017年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 村上翔一,福井智宏,森西晃嗣,“正規化格子ボルツマン法と仮想流束法を用いた昆虫飛行の数値解析”,第30回数値流体力学シンポジウム,USB memory,東京,2016年12月.
  2. 村上翔一,福井智宏,森西晃嗣,“格子ボルツマン法と仮想流束法を用いた二次元羽ばたき飛行の数値解析”,日本機械学会 関西支部 第91期定時総会講演会,p. 390,大阪,2016年3月.

 

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