壁瀬 航平  修士論文:レベルセット関数を用いたオイラー型流体−固体連成シミュレーション
研究概要

 本研究では,レベルセット関数とオイラー型の手法を用いた流体-固体連成問題の計算手法の確立を目的とする.物体の変形を表すために,左Cauchy-Green変形テンソルの時間発展式を解くことにより,弾性体の応力を求め,レベルセット関数を用いてデカルト格子上で物体の界面を捉える.レベルセット関数が距離関数としての性質と質量保存を満足するために,再初期化と質量補正を随時行う.検証問題として,低レイノルズ数せん断流れ場における円形弾性体の問題を取り上げ,弾性体が楕円形に変形することを確認した.また,せん断流れ場における2つの円形弾性体の相互作用を対象とした解析を行い,他者の結果と良好に一致した結果を得ることができ,本手法の妥当性を確認することができた.さらに,赤血球と狭さく部の変形挙動を解析し,赤血球の通過に伴って,狭さく部が押し広げられるように変形することが確認できた.

研究業績等
 【卒業論文】

 “移動物体まわりの流れに対する仮想流束法の適用”,京都工芸繊維大学,2010年2月.

 

 【修士論文】

 “レベルセット関数を用いたオイラー型流体−固体連成シミュレーション”,京都工芸繊維大学,2012年2月.

 

 【国内会議発表】

  1. 壁瀬航平,福井智宏,森西晃嗣,“レベルセット関数を用いたオイラー型流体-固体連成解析の検討”,第25回数値流体力学シンポジウム,USB memory,大阪,2011年12月.
  2. 壁瀬航平,福井智宏,森西晃嗣,“弾性体まわりの流れに対する仮想流束法の検討”,日本機械学会 関西支部 第86期定時総会講演会,No. 114-1,p. 13-1,京都,2011年3月.

 

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